木の柱、梁をみせる
真壁づくりにオープンな空間

　玄関に入ると、木の香りとＭさん夫婦、３歳になる女の子の笑顔のお出迎え。可愛らしい声で「まず、手を洗ってね」と、女の子が玄関ホールに備えられたお洒落なカランを指差す。外出先から帰ると、手の汚れを落とし、清潔にしてから室内に入るのが家族のルール。女の子は、手を洗う習慣がすっかり身に付いているようだ。玄関ホールにカランとは、子どもの躾になかなかのアイデアといえる。
　ＬＤＫに入ると、白壁に剥き出しの木の柱や梁、格子の階段に手すり…。構造材をそのままみせる伝統建築の真壁づくりの機能美に思わず溜息がもれる。17・５帖のＬＤＫに天井高約６ｍの吹き吹けと、古民家風の開放的な大空間。窓からの陽光がきらめく。新しい住まいだが、どこか懐かしい印象だ。女の子はママと一緒に座って絵本を読んだり、寝転んだりと、木の床が大のお気に入り。足裏から伝わる木の優しい感触と温もり。自然素材に包まれていると、思わず笑顔になるようだ。

外張りと充填断熱のＷ断熱
健康＋省エネ住宅

　Ｍ邸は間仕切りのないオープンな空間構成が特長。キッチンに立つと、リビングや畳コーナーで遊ぶ女の子の様子が一目でわかる。家事をしながら家族にも目が届く、子育てママにぴったりの安心設計。また、２階は吹き抜けをぐるりと囲むホールが開放感を演出する。どこにいても室温は同じくらい。冬は暖かく、夏は涼しく、ヒートショック（室温変化による血管の急激な収縮）を防いでくれる健康住宅だ。それを可能にしたのが、断熱パネルで家全体をすっぽり覆う外張り断熱工法と、天然木質繊維（セルローズファイバー）を使った充填断熱。このＷ断熱工法によって進化した高気密・高断熱を実現した。壁内結露を抑えるため、カビや腐食を防ぎ、家族の健康を守ることはもちろん、省エネの効果が高く、冷房・暖房費も節約できる。
　無垢の木に真壁づくり、Ｗ断熱工法で、夢の健康住宅を手に入れたＭさん家族。木の家の温もりが親子をほっこりと包み込んでいる……。