質感の高い空間を演出する
アジアンウォールナット

　ブラウンを基調にしたシックな外壁が印象的なW邸。中庭ではシンボルツリーのヤマボウシが紅葉し、通りに彩りを添えている。中庭と通りの間には、エントランス回りの外壁と同加工のエクステリアウォールが続いており、統一感のある落ち着いた佇まいを見せている。玄関から中へ。LDKはこの庭の緑を眺められる特等席。ウォールが通りからの視線を遮断するため、窓やカーテンをフルオープンできる。天井高の窓から入る陽光と風が気持ちいい。緑や自然の光、新鮮な空気が快適な住まいづくりに欠かせないことをW邸はあらためて教えてくれる。中庭には、プライベートテラスがあり、バーベキューも楽しめそうだ。LDKは約30帖の大空間。開口部はすべて天井高のため、抜群の開放感。床はアジアンウォールナットで統一されており、木目の力強さと高い質感に魅了される。白い壁やモダンファニチャーにも映え、美しい表情を作り出している。素足で歩くのも心地いい。

光や風を通しながら
インテリアにもなる階段

　キッチンはアイランド型。ダイニングテーブルを横に配置し、家事動線をスムーズに。壁面の収納棚は、光を透過する軽い素材感とシンプルなデザインがモダンなインテリアに合っている。LDKは琉球畳を敷いた和室を併設。吊り戸で敷居がないため、水平の広がりが感じられる。吊り戸を閉め切ると個室になり、急な来客時にも使える。
　１階の開放感と明るさは、家の真ん中にある階段の吹き抜けにも起因する。２階の窓から光が降り注いでおり、採光面を考えたセキホームの高い設計力に感心してしまう。階段はスキップフロアにもなっている。リビングを見下ろす、３帖ほどのスタディコーナーは奥様のパソコンスペース。お子さんが誕生し成長すれば、宿題スペースとしても活用できそう。リビング空間のデザイン性を損なわず、光や風を通し、インテリアにもなっている階段まわり。今後、モダンな空間の中でどんな使われ方がされていくのか楽しみだ。