2018年掲載 施工実例レポート
更新日:2018年01月23日
富山の自然とともに
暮らす住まいには
富山育ちの太い梁が
よく似合う
㈱頼成工務店
自然素材に包まれた家砺波市・T邸
![2階のホールは将来を考えてフリースペースに。](house_img/2018/main/12007_01.jpg)
![あえて煙突を貫通させたカウンターがユニーク。小屋裏収納に出入りするためにキャットウォークが造られている。](house_img/2018/main/12007_02.jpg)
![玄関にはオリジナルの格子戸。右側には下足収納を備えた内玄関も。](house_img/2018/main/12007_03.jpg)
![頼成工務店と一緒に、実際に梁と大黒柱となる木を選別し伐採。](house_img/2018/main/12007_04.jpg)
![2階ホールから吹き抜けを見下ろしても、壮観な眺め。窓の存在が気にならない造りに。](house_img/2018/main/12007_05.jpg)
![2階の主寝室。](house_img/2018/main/12007_06.jpg)
![壁をはじめ、食品庫や下足収納の内部などには漆喰、押入の内部には桐板と、細部にまで自然素材が使用されている。](house_img/2018/main/12007_07.jpg)
![「アルミ製のカーポートは、この家の外観には似合わない」というご主人の思いに応えるため、木造軸組み在来工法で建てた大きなガレージを実現。スケルトンの架構が愛車を守る。](house_img/2018/main/12007_08.jpg)
![大壁にしたことで木のナチュラルな色を生かしながらも、スッキリとした空間を実現することができた。](house_img/2018/main/12007_09.jpg)
![頼成工務店では『自分で切った木を家に使おう』という企画を実施している。伐採した2本の木で造った梁がリビングの吹き抜けに十字に架けられている。](house_img/2018/main/12007_10.jpg)
吹き抜けの太い梁と大黒柱は
二人で伐採した富山の木
玄関ドアを開けると、木のすがすがしい香りに包まれる。オリジナルの格子戸を開けてリビングに入れば、大きな吹き抜けに十字に架かる太い梁の豪壮さに魅せられる。その梁は、19年前から県産材を活かした家づくりに取り組み続ける「頼成工務店」とご主人が一緒に県内の山で伐採した木を利用したもの。そして、その下には奥様お気に入りのソファが存在感を放っている。梁と吹き抜けを生かして、家全体をひとつの大空間として設計されているため、どこにいてもパートナーを感じられるのもよい。
県産材を生かした家づくりのパイオニア的存在である同社が手がけた家だけあって、床材には節の表情が楽しい県産スギが使われている。対して、天井には節のない県産スギを使うことで圧迫感を抑え、吹き抜けの爽快感を引き出している。内部の仕上げにこだわったのはご主人。ほぼすべての壁をはじめ、食品庫や下足棚などの内部にまで、調湿・脱臭効果を持つ漆喰が塗られている。自然素材に包まれた居心地のいい空間だ。
富山の自然とともに生きる
ライフスタイルへ
県産材をふんだんに使いながらも、スッキリとした印象を与えるT邸。柱を見せる真壁造りではなく、柱を見せない大壁造りを採用していることが大きな要因だ。また、リビングの大きな窓は、外壁にサッシが納まる造りになっているため、視界を邪魔するものがない。そのため、絵画を観るように外の景色を楽しめる。構造から細部までプロの技と発想が冴えるT邸だ。
普段はソファにゆったりと腰かけて、多くの時間をリビングで過ごすご夫妻。冬に大きな吹き抜けを暖めるのは、ご主人念願の薪ストーブだ。夢が叶ったご主人は「冬はTシャツ1枚で過ごしました」と嬉しそうに話す。一方、奥様はキッチンから水まわりまでの短い家事動線や、適材適所に設けられた収納スペースがお気に入りだ。
夏には外でバーベキューを楽しんだり、裏庭でゴーヤやナスなどを栽培したりして過ごしたという。富山の風土に最適な自然素材でできたT邸は、ご夫妻のライフスタイルもより自然に近づけていく。
間取り
家づくりにおけるポイント
匂いが気にならない自然素材を細部まで
ご主人は、20社以上の展示場を見学しているときにクロスの匂いが苦手なことに気付いたという。そのため、壁をはじめ、食品庫や下足収納の内部などには漆喰、押入の内部には桐板と、細部にまで自然素材が使用されている。
ご夫妻の愛車には壁のない家を
片流れの屋根が印象的なT邸の外観。「アルミ製のカーポートは、この家の外観には似合わない」というご主人の思いに応えるため、木造軸組在来工法で建てた大きなガレージを実現。スケルトンの架構が愛車を守る。
大壁構造で自然な木の色を生かしたスッキリ空間に
「柱や床に色を塗りたい」というご主人の要望に応えるために、真壁ではなく大壁構造を採用。結果的に補色はしていないが、大壁にしたことで木のナチュラルな色を生かしながらも、スッキリとした空間を実現することができた。
- メーカー担当者
- 設計士 猪股 真樹子さん
- 家に求めることが盛りだくさんなご夫妻でしたので、一緒に楽しい家づくりができました。吹き抜けと梁を生かして家全体をひとつの空間にしましたが、どっしりとした梁と大きな空間をスッキリ見せるのに
吹抜の高さと開口部の広さにポイントをおきました。
- ㈱頼成工務店
-
所在地:
富山市婦中町新屋507
TEL:076-465-1001
FAX:076-466-2637
URL:https://raijyo.jp/
メールアドレス:e-ie@raijyo.jp
営業時間:8:00~17:00
定休日:日曜、祝日、第1・3土曜