2018年掲載 施工実例レポート

更新日:2018年01月23日



夫婦仲良く
健康長寿を目指すための
80代の家づくり

フォルムゼノマ㈱

新築立山町・F邸

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自然の恵みを味方にした
“パッシブハウス”

 F邸は、太陽の光や風といった自然の恵みを味方につけることで、エネルギー効率を上げる“パッシブハウス”仕様。コンパクトな平屋の中には、超低燃費生活を実現するための緻密な計算が詰まっている。
 たとえば、『フォルムゼノマ』の家の大きな特徴でもある“軒の出”は、最大限に夏の日差しを遮り、冬場は少しでも長く日光を部屋の奥まで採りこむための長さを、富山の緯度から算出。窓枠や建具、構造にも積極的に使用している木材自体にも蓄暖効果があることから、ランニングコストをとことん抑えつつ、冬あたたかく、夏涼しい暮らしができる。
 また、北側のランドリールームには、日光が降りそそぐ天窓を、洗面などの水回りにも風が抜ける高い位置に窓をつけるなど、湿気を逃し、且つプライバシー保護にも役立つ工夫が。さらに、この光や風の通り道は、そのまま視界の抜けとなり、空間を広く見せる効果まで生み出している。
 自然と共生するという哲学とともに、科学的な視点から性能を数値化し、カタチにしてくれる同社の住まいは、あらゆる世代にとってお手本となる家である。

人生を味わうように
経年変化を楽しむ。

 自然素材、特に“無垢”にこだわる同社の家は、床や柱、隠さず意匠として生かした梁など、目に飛び込むほとんどの要素が木だ。F邸は、脱衣所なども全面ヒノキ貼り。クロスの3倍費用がかかるものの、湿気でクロスにカビが生え、やがて貼り替えが必要になることを考えると、調湿効果があるヒノキを選ぶことは、長い目で見ればコスト安になるという。そしてもちろん、その芳香や、床の足ざわり、柱の手ざわりなど、木材が五感にもたらす心地良さは、計り知れない。
 この家の施主が、年齢を重ねた80代の夫婦であることは偶然ながら、ふと、住まいの本質に気づかされる。キズやシミを恐れて、無垢の床を嫌う人もいる。けれどもし、人生を味わうように、経年変化を楽しむことができたなら、暮らしはきっと、もっと豊かになるはずだ。

間取り

家づくりにおけるポイント

設計ポイント A

トイレは、寝室からもリビングからも近い位置に。部屋から直接入れるので、寒い思いをすることもない。

設計ポイント B

頻繁に使うわけでないが残しておきたいものは、はしご階段で小屋裏に収納。隠された約20帖分も有効活用。

スケジュール
2016年 12月頃 情報収集スタート
2017年 1月頃 具体的アクション
2017年 4月5日 工事契約日
設計期間
(基本・実施)
約4週間
2017年 5月10日 工事着工日
2017年 6月19日 上棟式
2017年 10月 竣工
メーカー担当者
代表取締役 野嶋 亨さん
● Fさんからは、「あったかい家にして」という以外、“おまかせ”の部分が実は多かったんです。要望が少ないのは、やりやすいようで、ある意味プレッシャーでもありました。88歳のお施主様ということで、ますますお元気に長生きしていただくため、コンパクトな中に知恵と工夫を詰め込みました。
フォルムゼノマ㈱
所在地:
黒部市荻生5253-2
TEL:0765-56-7531
FAX:0765-56-7532
URL:https://form-zenoma.jp/
メールアドレス:info@form-zenoma.jp
営業時間:9:00~18:00
定休日:年末年始、お盆
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建築DATA

工法
木造在来軸組工法
家族構成
ご主人+奥様
坪単価
80 万円
延床面積
32.6 坪
予算
2,501〜3,000万円

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