建築士の家族4人で
高気密・高断熱を追求

　無機質なガルバリウムの外壁に県産のスギ材が温もりをもたらすJ邸は、『城宝工務店』の社長が自ら暮らすために建てた事務所併用住宅だ。同社は30年前から、建築士資格を持つ家族4人が力を合わせて高気密・高断熱に取り組んできた。その性能の高さは、J邸でも発揮されている。
　白と木目を基調とした明るくナチュラルな雰囲気のLDKに入ると、静かでカラリとした空気に包まれる。その心地よさの秘密は、天井に使われた調湿吸音板。調湿効果に加え、テレビなどの音の反響を抑える吸音効果を兼ね備えているため、心身ともにリラックスできる。もうひとつの秘密は床下エアコン。ウレタン吹き付けの内断熱によって家をまるごと断熱するだけでなく、基礎も断熱材で覆っているため、床下をも冷暖房できるのだ。だから、冬場も素足のまま過ごせる。
　省エネ性能は、断熱性・気密性に比例し、J邸の断熱性を示すUA値は0・43、気密性を示すC値は0・13と、丁寧な施工によって北海道でも快適に暮らせる住まいを実現している。特にC値の数字は驚異的。年間の光熱費もお得だ。

地震の強さも
県内トップクラス

　J邸は、構造計算によってすべての基準値をクリアした長期優良住宅だ。同社が構造計算にこだわるのは、長期優良住宅の認定を受けられると、固定資産税の減税やローンの金利優遇など、数多くのメリットを提供できるからだ。また、構造計算の豊富な経験を生かして、県内トップクラスの耐震等級3を実現。この数字は震度7以上の地震にも耐えられる証だ。さらに制震ダンパーによって、より高耐震を実現している。
　同社は、J邸の優れた性能や仕上げ材料を標準仕様としているため、常に長期優良住宅を提供していることも特徴だ。しかも、創業から70年にわたって住まいのリフォームや修繕などにもきめ細やかに対応し、地域に広く深く根付いてきた。だからこそ、アフターメンテナンスも万全だ。