一緒に選んだ無垢材が
これからいつもそばに

　「思い入れのある木材など、使えるものは使うようにしています。もったいないですから」。そう話す建築士の小橋さんが得意としているのは、丸太の再利用だ。その代表例が、大きな写真のN様邸である。この住まいは、納屋にもともと使われていた丸太を磨いて着色してきれいな状態に仕上げたうえで、天井に架かる梁として使用した古民家風の住宅だ。漆喰の壁との「白と黒」のコントラストが昔懐かしい雰囲気にモダンな風情をプラスしている。また、「目に見えるもの、肌にふれるものには、自然素材を使うことを大事にしています。木材はよっぽどのことがない限り、集成材は使いません」との言葉どおり、天井や床、建具にはスギやヒノキなどの無垢材がふんだんに使われている。これらの木材は、確かな目を持つ小橋さんがN様と一緒に銘木屋で選び抜いたもの。共同の素材選びが、家づくりをより楽しくし、住まいへの愛着をより深めている。

頼もしい仲間とともに
心ある住まいづくりを

　施主様の思いに応えることはもちろんのこと、小橋さんが大事にしていることは“流行り廃りに左右されない飽きのこない家づくり”である。その要となるのが、目には見えない部分。これまでは人任せにできなかった小橋さんが、現場の責任者として設計・施工管理に徹し、実際の作業を大工に託せるようになったのは、「仕事を単なる仕事としてではなく、その先にある施主様の顔を思い浮かべながら、細部まで妥協を許さない人たちに恵まれたからです」と、その理由を話す。頼もしい仲間と信頼関係を築き上げ、“心ある住まいづくり”に取り組めていることが、小橋さんの魅力だ。だからこそ、年に１度の周年記念イベントには、多くのオーナー様が『暮匠』に集まる。新築から何年経っても、住まいへの満足度が高いことの証といえよう。小橋さんがこれまでに手がけた家を見学すれば、きっと納得できるはずだ。また、長期的な視点に立った返済計画のアドバイスや住宅ローンの相談を通して、家づくりを始める前に施主様の悩みを解消していることも、大きな信頼につながっている。