家づくり成功マニュアル

土地を探す

家族が安心して暮らすために、土地探しは重要です。情報誌や新聞紙、インターネットを参考に、住みたいエリアや相場を調べておきましょう。希望のエリアがあれば売地や分譲地を回ってみることもひとつ 。条件を絞ったら不動産会社や住宅会社に土地探しを依頼しましょう。家づくりを土地探しからはじめる場合は、資金計画に土地購入代金を入れておきましょう。

土地を探すときの チェックポイント

立地・インフラ
通勤・通学に便利か、公園や緑地などの自然があるか、文化施設が整っているか、買い物や銀行などの生活の利便性はどうか。夜間の安全性は時間帯を変えて確認しましょう。日照・通風・眺望・騒音についてもチェックを。
安全性
土地を選ぶ時に安全性は重要な要素。軟弱な地盤の場合は補強が必要になります。崖地や小山、大きな川が近くにある場合は地震や土砂崩れの際に危険があるので必ずプロの助言をもらうこと。
敷地や形状、面積
同じ広さの土地でも、形状や道路への接面の仕方で建築面積や床面積に影響してきます。また、角地は風通しや日当りが良い好立地とされますが、三角形の土地だと長方形の家を建てるのには不向きだとされます。
隣地との関係
隣地境界線のほか、隣接地の建物の配置や窓の位置、視線をチェック。間取りなどのプランニングに支障がないか確認しましょう。
土地の利用履歴
購入を希望する土地が以前にどのような利用をされていたかを確認し、必要であれば地盤補強を行いましょう。元々沼や水田などであれば、地盤が軟弱な可能性が高いです。

土地の将来を予測して選ぶ

 都市計画法では土地ごとに都市計画区域が定められており、この都市計画区域は「市街化区域」「市街化調整区域」に分けられます。市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域のことで原則住宅を建てることはできません。
 「用途地域」とは行政が都市の環境保全や機能的な町づくりを行うために建築できる建物の種類、用途の制限を定めた12種類のエリア。用途によって建物の用途や高さ、容積率、建ぺい率を制限しています。敷地を選ぶときは対象の敷地の区分で現在だけでなく将来の環境を予測しておくことが大切です。

チェックしたいキーワード

【定期借地権付土地】
 ある一定の期間(通常 年以上)に限り占有できる土地。地価の2〜3割程度の価格で借りられるため少ない負担で建築が可能です。ただし期限後は家を解体し、更地に戻して返還しなければなりません。
【建築条件付土地】
 施工業者が指定された土地で売買契約後3ヵ月以内に建築請負契約を結ぶことが条件。設計プランもある程度決められていることが多いです。建築条件より外れることもできますが、土地の価格が上がるデメリットがあります。
【斜線制限】
 隣接地の日当りや風通しを配慮して建物の高さを規制するもので「隣地斜線」「道路斜線」「北側斜線」の3種類があります。日照確保のため敷地の北側に寄せて建築した場合、斜線制限の影響で建築可能スペースが制限され、上階層部分が狭くなるなどの影響があります。
【建ぺい率】と【容積率】
 「建ぺい率」は敷地面積に対する建築面積の割合で、「容積率」は敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合のこと。ともに用途地域によって上限があり、建築可能な面積や階数が決まります。
【接面道路と敷地の関係】
 建築基準法では「4m幅以上の道路に2m以上接しなければならない」と決められています。この接道義務は、敷地延長による旗ざお状の敷地や不整形の敷地で問題が生じやすいので注意すること。