家づくり成功マニュアル

依頼先検討~決定・基本設計・実施設計・工事請負契約

家づくり成功のカギとなるのは、パートナー選びです。住宅会社による家づくりの特徴やメリットをしっかりと比較・検討し、自分たちの理想を叶えてくれるベストな依頼先を選びましょう。

ラフプラン・相見積もりを依頼する

 依頼先を2、3社に絞ったらラフプランと相見積もりを依頼します。これは家づくりの適正価格を知り、予算内で希望の家を建てるために必要なこと。この時、同じ工法や構造を得意とする住宅会社を選び、同じ要望、予算で依頼します。ラフプランとは、施主の要望や敷地条件をもとに家のコンセプトや概要を決めるプロセスで、間取り、外観、内装、材質等の希望や、家族構成、年齢、職業、平日の生活パターン、休日の過ごし方、交遊関係などの情報を提供し、どんな暮らしがしたいかを具体的に伝えましょう。
 見積もりを確認するときは、「本体工事費」と「別途工事費」をチェック。内訳が異なる場合があるので注意しましょう。価格を比較する際は、坪単価だけではなく総額費用で判断しましょう

いよいよ基本設計・実施設計

  依頼先を1社に絞り込んだら、基本設計・実施設計へと移ります。担当者と打合せを重ね、家の詳細部分をしっかりと詰めていきます。設計プランに対して、自分たちの要望が満たされているかを確認し、異なる場合は遠慮なく伝え、改善案を出してもらいましょう。決めることがたくさんありますが、一つひとつ確実に進めていくことで、理想の家へと近づきます。
 なお、キッチンなどの設備機器はなるべくショールームで実物を確かめましょう。外壁や壁紙もパンフレットだけでなく、実物である程度大きさを確認したほうが、イメージがつきやすくて安心です。

■基本設計 間取り、外観、窓・建具の位置、庭・駐車場など建物の根幹部分を設計
■実施設計 基本設計を元に素材や寸法など詳細な部分を設計
打合せ事項
■設備機器 キッチン、バス、トイレ、洗面のメーカー・グレード・色
■外部仕様 屋根材、外壁材、扉、サッシの種類や色
■内部仕様 床材、壁紙、建具の種類や色
■その他 収納、造作、照明、コンセント、スイッチなど

納得した上で工事請負契約を

 実施設計が終われば、引き渡し時期、請負代金、代金の支払い条件などについて施工業者と工事請負契約を取り交わします。請負契約書には、工事請負契約書および約款、図面(配置図、立面図、平面図など)、仕様書、工事費内訳明細書が含まれます。
 契約時には、平面図と照らし合わせて部材や設備機器について細かく読み合わせを行います。価格は明細、設備機器はカタログで確認。重複や計算ミス、設備仕様が違っていないかをチェックします。この段階で少しでも疑問があれば、担当者に納得いくまで説明してもらいましょう。
 この時「言った言わない」のトラブルを防ぐため、これまでの打合せの決定事項等はすべて書面にしておきましょう。工期や着工・完成月日、履行遅延違約金についても確認をします。上棟式費用や確認申請費用など契約書に含まれない費用、アフターサービスについてもしっかり確認しておきましょう。